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【三豊市高瀬町のミステリー】八百比丘尼の塔とも言われる「石の塔」を見に行く

今回はミステリーツアーです。

 

勝造寺層塔は石の塔

 

香川県三豊市高瀬町に不思議な塔があるんですよ。

香川県三豊市高瀬町下勝間1534

当たり一面田んぼが見まわせる場所にぽつんと立っているのがこの「石の塔」と呼ばれている勝造寺層塔です。

場所は11号線の高瀬町六ツ松信号から少し北に行った「ネッツトヨタ香川」を目印にするとわかりやすいと思います。

ネッツトヨタの対面の田んぼの中にポツンと立っています。

高さは約7メートル

塔身は13層(基底部を含めると16層)の石が重なってできた塔です。

底の部分は1辺が約3メートルの正方形で、上にいくに従って徐々に石の層は小さくなっています。

最上部に傘のような形状の石があり、その上に丸みのある石が乗っています。

ピサの斜塔のように南西に少し傾いていますが石が重なる部分は凸凹を組み合わせているため崩れにくい造りになっています。

石は真っすぐに切り出されていて、このような形の塔は全国でも珍しく「異形十三塔」とも呼ばれています。

 

八百比丘尼伝説

 

八百比丘尼とは長寿伝説の尼で人魚の肉を食べたため800歳まで生きたとされ、肌が娘のように白かったので白比丘尼(しらびくに)とも呼ばれます。

若狭(現・福井県)小浜の空院寺で入定されたといわれる八百比丘尼は植樹伝説や椿をもって諸国を巡歴した、という話が各地に残っています。

仏の道を説きながら全国を行脚しているなかで高瀬にも立ち寄り石塔を建立した、という伝説が残っています。

 

 

弘法大師

 

全国に類を見ない不思議な塔ということで「弘法大師が一晩で作り上げた」という伝説もあります。

全国各地を行脚しながら伝説を残している空海(弘法大師)ですから、地元に伝説が残るのも頷けますね。

 

 

石の表面には梵字が刻まれていますが、風化が激しく判読はされていません。

しかもこの梵字は後世に刻まれた、とも言われていて建立の謎は深まるばかりなのです。

 

香川県指定有形文化財

 

 

傍らに建つ説明文碑によれば

香川県指定有形文化財 昭和三十八年

この層塔は永和四年戌午三月六日(1378)に建立されたもので、通称「石の塔」と呼ばれている。総高七・一メートル、塔身は凝灰岩の切り石を十三層に積み重ねたもので他に類例がなく、異形十三重塔とも呼称される。
三百年後の延宝六戊午季孟六日(1678)丸亀藩主京極高豊公が散逸した塔碣を集め、且つその欠けたところを補い修復した。
更に三百年たち損傷が甚だしく倒壊の危機に瀕したので、県、町、地元住民が一体となって、昭和五十二年(1977)三月六日解体修理に着手し同年五月十四日完成した

 

と書かれていますが「誰が」「何のために」建てたか、は一切書かれていません。

永和4年は南北朝時代ですので、戦乱の死者を祀ったものかもしれませんね。

 

最後に

 

石の塔からパノラマ写真風に撮影してみました。

三豊市高瀬町はこんなにのどかなところですよ。

 

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